文:ルイス(Read in English)
訳:スナイダー・オリビア
スコア:80点
やっと褒めるべき新エピソードが放送された!このシーズンの残るエピソードはただストーリーの細かいところをつまらなく立てていくと思い込んでいた頃、やっと待ち続けていた劇的なエピソードが観れた。先週のエピソードレビューで望んでいたドラゴンライダーの入団テストもいよいよ登場した!このシーンは第7話のなかでベストだったかもしれない。
レイニラはやっとやる気を出し、ドラゴンの乗り手に選ばれる運命を目指す平民たちをそのまま危ない「ドラゴンピット」に行かせる。あの大人数の落とし子を一気にドラゴンの巣窟に閉じ込めたことは残虐な行動でもあったが、例えそれがあまり念入りな考えではなくても、その実験の結果を観るのは非常に面白かった。シーズン1のレイニラが描いた激烈な性格もそろそろ出すべきタイミングだと思う。
今までのシーズン2のレイニラを観てきて、どうしてももどかしい気持ちになる。次男ルケアリーズが殺されてまだ間もないのに、レイニラはずっと非戦論者として活動してきている。シーズン2のプレミアエピソードで観た、甥のエイモンドを暗殺する意志が強かった怒りのレイニラは一体どうなったんだ?加えて、黒装派の人間が彼女に向けて「何かをしろ」と言い出すと、レイニラは「じゃあ何をすれば良いの?」とただ口答えするパターンが多い。
何でもいいから何かをしろよ!
第7話ではやっとレイニラは動き出す。戦争とは汚れたもの、人が死ぬのも当然のこと。レイニラはその事実を受け入れるしかない。
今回のエピソードの意外なスターは、なんとオスカー・タリ—。まだ若くて未経験のはずのオスカーは堂々とデイモンに直面し、領主の軍のサポートが欲しければブラックウッド家を処する必要があるとチャレンジする。その場にいる領主たちは驚くが、視聴者の私も同じく驚いていた。これこそ私がいつも望んでいる対話:玉座を手に入れるゲームを上手く操る賢い人たちの会話。

アルフのことも忘れちゃいけない!このキャラクターはどうでもいいと思っていたが、だんだん好きになってきた。
しかしエピソードの全ては完璧ではなかった、多少つじつまが合わない部分もあった。例えば、レイニラの小間使いは何で真っ赤なクロークを着てキングズランディング内をコソコソ回っているの⁈これは誰が良いアイデアだと思ったのか知りたいところだ。「目立たない」の意味を忘れたのか⁈シーズン1によく登場したグレー色の「犯罪マント」はどうなった?シリーズの衣装担当部門はこれより上手く仕事をやれるはずだ。
ラリスのキャラクターも同じくうんざりだ。こいつは〈密告者の長〉のはずなのに、ターガリエンの血を引くかもしれない銀色の髪を持った大勢の人がキングズランディングの浜辺に集まり、船に乗ってドラゴンストーンに向かったことに一切気付いていない。こいつは本当にスパイ役に相応しいのか⁈
一方、アリセントはまるでテイラー・スウィフトのミュージックビデオの撮影に参加しているかのように、森でキャンプをし悠々と池で泳いでいる。

物足りない場面は少々あったが、ありがたいことに俳優パディ・コンシダインが再び戻ってきた!ヴィセ―リス王は繰り返してデイモンの悪夢に現れるが、今回の見た目はまるでゾンビのようだ。しかし顔が半分腐りかけていても、パディ・コンシダインの演技力は相変わらず素晴らしい。どんなに退屈な脚本でも、彼はそれを面白く演じる才能を持っている。
全体的に、このエピソードは間違いなく80点。欠点はもちろんあったが、面白い場面は非常に良くできていた。一緒にエピソードを振り返ろう!
第7話復習(ネタバレあり)

先週のエピソードのフィナーレに続いて、レイニラはハルのアダムと浜辺で直面する。このオープニングの景色は素晴らしい:キーキーと鳴く(久々に会話をしているのでは?)大きなドラゴン2頭の間には、小さな人間が2人立つ。一瞬またドラゴン対ドラゴンの戦いになるんじゃないか、と思っていたら実はもっと平和なミーティングだった。アダムは素早くレイニラ女王に忠誠心を誓い、彼女に向かってひざまずく。
その間、キングズランディングでアリセントはふさぎ込んでいる。摂政女王と小評議会の役割から外され、全てからの休憩が必要だと決め、騎士のリッカード(ネットフリの『ONE PIECE』シリーズでモンキー・D・ガープを演じるヴィンセント・リーガン)を連れてキャンピングしに城を出る。贅沢な暮らしに慣れている女王が自ら外の地面で寝たいと言うなら、よっぽどストレスが溜まっているのでしょう。
小評議会側では、ラリスとジャスパーは〈壁〉へ行けとエイモンドに命じられた〈王の盾〉の騎士の出発を城から目撃する(その騎士たちはエイゴンの飲み友達だったのでは...?)。二人はシースモークに新しい乗り手が見つかったゴシップを交わすが、その情報が虚偽かもしれない可能性と、それが明かされた際にきっとフォローするエイモンドの怒りを恐れ、臆病な2人はそれを黙っておくことにする。

ドラゴンストーンでは、ターガリエンとヴェラリオン家以外の人間がドラゴンに騎乗できることに対してジェイスは拗ねている。黒装派評議会も同じく、一般の平民がシースモークに騎乗している情報を知って驚く。レイニラはミサリアと相談すると、「白蛆」はターガリエン家の数え切れないほどの落とし子を使えと促す。その後、コアリーズとアダムの間には、少し不器用だが父親と息子同士の愛情がこもっている優しい一言が描かれる。
しかしこのエピソードのMVPは間違いなくオスカー・タリ—だ。デイモンがウェスタロス内の一番危険な人物の一員であることに関わらず、オスカーは堂々と直面し、「君が問題の原因だ、自分で解決しろ」に近い言葉をぶつける。デイモンはまだ子供でもあるオスカーを脅そうとするが、その威嚇はちっとも効かない。オスカーは直接言わないが、領主の軍のサポートが欲しければウィレム・ブラックウッドの首を斬れ、と強く仄めかす。このガキは本当に勇気あるやつだな。
続いて、ヴィセ―リス王の幻は再びデイモンの夢を訪れる。まるで墓から土出されたような見た目のヴィセ―リスは、「王とは大変な役割だ、それでもまだ玉座を手に入れたいのか?」に近いメッセージをデイモンに残す。この印象的な忠告はデイモンの抑えきれない野心に強く影響を与える。腐った死体の格好でも、やはりパディ・コンシダインの演技力は他の俳優たちを超えている。

エイゴン王は奇跡的にまだ生きている。痛くて悲鳴をあげながら足を引きずってよたよたと歩く彼はまるで歩き始めたばかりの幼児みたいだ。ラリスは王の寝室にお邪魔していることに関わらず、エイゴンのか弱い抗議を無視して厳しく早急な回復を強いる。
レイナはまだ谷間で野生のドラゴンを探し続けている。アリセントのグランピング旅行はいかにも「金持ちの女性が大自然で自己をみつめる」感じがする。
ドラゴンストーンでは、ジェイスはまだ新しいドラゴンの乗り手の存在に対して拗ねている。彼は自分の王位継承権を主張する力を心配しているようだ。ジェイスの濃い茶色の髪の毛は、彼も落とし子であることを証明するもの。
ドラゴンライダーになれる機会のニュースはキングズランディング内で広がり、ドラゴンの餌となる可能性を把握してても行くことを決める平民たちが集まる。ヒューの妻は「行かないで」と彼に頼むが、二人の娘はもう死んでしまった。ヒューにはもう失うものは何もない。一方、飲み屋でいつもターガリエンの落とし子であることを自慢しているアルフは、飲み友達にそれを証明するよう、トライアウトに行けと圧力をかけられる。

ここでメインイベントに入る:ドラゴンの乗り手の選抜。火と死を加えた『アメリカズ・ゴット・タレント』のウェスタロス版みたいだ。レイニラは集まった落とし子たちの前でスピーチをし、それは半分励ましの言葉、半分「残酷な死に方をするかもしれないが、それは大義のためだ」のメッセージ。
レイニラは、ゲームのファイナルボスと似た感じでヴァーミサーを紹介する:「デカイ、危ない、多分みんな殺される。頑張って!」。それで可哀想な落とし子たちをドラゴンピットに閉じ込める。その光景はまるで仕事を始めたばかりのインターンが、初日に社長の前で上司に見捨てられたかのようだ。
予想通り、その場は虐殺となる。落とし子たちは焼かれ、次々と殺されてドラゴンに食べられる。レイニラは動かずにその残酷な光景を眺め、彼女の表情は感心か恐怖なのかはっきり分からない。しかしその混乱のなか、ヒューは焼かれずにヴァーミサーに選ばれる。アルフも何とかシルヴァーウィングに選ばれるが、それは予想外だった。

いつの間にかアルフとシルヴァーウィングはキングズランディング上空を飛び、ドラゴンストーンまでエイモンドとヴァーガーに追いかけられるが、そこでエイモンドはレイニラの新しく追加されたドラゴンを見かけ、しょうがなくヴァーガーと引き返す。
この瞬間のレイニラの表情ははっきりしている:
勝負しようぜ。

最後に
第4話以降、少しエピソードのペースが遅くて退屈だったが、今回はアクション、登場人物の展開、そしてドラゴンを観ることでまたシリーズが復活してきた気がする。
レイニラはやっと自ら進んで状況に取り組んでいるが、それはとっくに起きるべきことだった。予想外でもあったが、ターガリエンの落とし子を募集して新しいドラゴンの乗り手を見つけるアイデアは天才だった。オスカー・タリーの「どうでもいい」態度と対話もハイライトだった。馬鹿馬鹿しい場面(赤いクロークの小間使い、状況を全然把握できていないラリスなど)もあったが、素晴らしいドラゴンのシーンと登場人物の重要な展開の良さにより、バランスとれている良いエピソードとなった。
シーズン2のなかではより良いエピソードの1つとなり、劇的なフィナーレを期待させる1話だった。
写真提供:HBO
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